僕の不倫

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2005･9

久しぶりにセックスを抜きに会うことができた。
「会うことができた」と書くとそれを望んでいたかのように
思われるかもしれない。事実、僕はそれを望んでいた。
会えば抱く。会えば抱いてしまう。我慢できない自分。
でも今日は抱けない日。
だからセックス抜きで会うことができる日。

ゆっくり飲みながら話をする。
仕事のこと、趣味のこと。いろいろと。
お互いの家庭の話はほとんどしない。
聞かないし、聞かれない。
お互い、同じような環境で生きているもの同士
きっと相談すれば、イイ相談相手になれるはず。
でもそれをしないのは
相談をしたいわけではないから。

日常を逃げ出したいと願って始めた関係に
日常を持ち込むのはナンセンス。

程よく酔って、外に出る。
彼女の腰に手を回すと我慢できない自分が少し顔をもたげる。
でも今日はしない。彼女に言えば彼女は受け入れてしまう。
でも、今日はしない日。

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身体だけが目的じゃない。
口ではそういっても会えば必ず身体を重ねる。
究極のコミュニケーションだから。ただ時間がないから。
ただ性欲の埋めたいから。
おそらく全てが正解で。全てが不正解。

身体の相性がいいのは確か。
彼女は望む全てを受け入れてくれる。
少しサディストの気がある僕の行為を
素直に喜んで受け入れてくれる。

自我を開放して快楽をむさぼることができるのは
世の中に彼女一人。
それも一つの愛なのだと思う。
口で愛していると伝えるより。
汗まみれで息を荒くする彼女を見つめているほうが
よほど「愛おしい」と感じることができるから。

それが愛なんだと思う。

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木曜の夜会う約束をする。
彼女に伝えると喜んでくれた
「会いたかったから」
会いたいと思ってもらえる。
このことだけで幸せになれる。
「会いたい」といわれるより
「会いたい」と伝えたときに「私も会いたい」と
言ってもらえたほうが幸せな気がする。
自分の願望がかなえられた気がするから？
ずいぶん単純なことで幸せになれるもんだなぁ。

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土曜日、久々に一緒にすごす。
朝からアルコール類を担いでホテルへ。
こんな時間から・・と思いつつも焼酎をロック
彼女はビールを空けている。

「こんな時間に」なんて後ろめたいことを思うから
余計に酔いが早い。
数杯で顔がほてって来た。
ちなみに彼女はまったく顔色を変えない人。
でも決して強くない
気をつけないと素面な顔して記憶が吹っ飛んでることも。

ある程度アルコールが進むとどちらからでもなくキス。
「キスがうまい」
うれしいけど、その言葉に微妙に棘を感じたり･･･
そりゃそれなりの「人生経験」はしてきたけど。
それを言うなら彼女だって･･ねぇ(笑)
正直、体の相性がよすぎるのもどうかと思う。
挿入してからもたないもたない(汗)
ほかのヒトと比べて、たぶん半分くらいの時間かもしれない
彼女には申し訳ないと思いつつ。
この快楽だけは耐えられない。

2度、3度と楽しんで時間切れ。

駅まで送り、改札前でキス。
恥ずかしいけど･･･これが好き(照)
若い子みたいにハグして濃厚に･･･ってのは好みじゃない。
別れ際に軽くキスされるのがいい。